【11月25日 AFP】タイ軍の士官学校で死亡した10代の候補生の遺体から脳や内臓が取り除かれていたことを遺族が突き止め、軍に対し説明を求めるよう圧力が高まっている。

 タイ軍によると、士官学校1年生のパカポン・タンヤカン(Pakapong Tanyakan)さんは10月下旬、バンコク郊外の陸軍訓練学校で心不全のために死亡した。

 しかし、疑問を抱いた遺族が再度検視を依頼したところ、遺体から脳、心臓、ぼうこう、胃がなくなっていることが明らかになった。

 衝撃的な発見に対し世論の非難が巻き起こる中、候補生を殴打して死に至らしめたことを隠ぺいした疑惑や、さらに他の候補生らに対する虐待の疑惑も浮かび上がった。

 パカポンさんの死について軍は不正行為を否定し、内臓は医師がさらなる検査のために取り除いたもので、その旨を遺族へ通知する義務はなかったと述べている。

 しかし、軍事政権下のタイの多くの人々が、パカポンさんの上官の辞任を求めるオンラインの嘆願書に署名している。政府報道官は24日、この件について調査を進めているとともに関連する将校4人を異動させたと発表した。(c)AFP