中国で自動運転車の発展が加速、2018年に量産へ
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【11月30日 CNS】中国の自動運転車の開発が加速している。百度(Baidu)は、このほど北京(Beijing)で行われた「百度世界大会(Baidu World)」で、2018年7月末、中国最大のバス車両メーカーの「金龍客車(King Long)」と共同で「L4」級自動運転車の小規模量産と試運転を実現することを発表した。自動運転車の量産開始時期は当初予定は2020年だったが、18年に前倒しする。
百度は今年7月、自動運転のオープンプラットフォームとしてアポロ(Apollo)計画を打ち出した。これによって、自動運転車の商用化が大幅に加速している。自動運転の等級はさまざまな基準があり、まだ統一はされていないが、「L2」から「L5」に大別できる。L2は先進的な操縦システム、L3は自動化条件があるが、限られた状況下でのみ作用する。L4は高度な自動化システムで、人間ができることはほとんどできるが、限られた地域でのみ有効。つまり、地図に描かれている完璧な区域でしか自動運転ができない。L5は成熟した自動運転システムを指し、どこまでも自動で走ることができる。
百度の李彦宏(Robin Li)CEOは「我々が7月に無人運転技術プラットフォームのアポロ計画を開設してから現在まで、既に6000人の開発エンジニアが投票して同計画への支持を表明している。また、1700のパートナーが同計画に参加し、オープンソースコードの使用を始めた」と紹介した。
百度は2018年7月末までに、金龍客車と業界初「L4」級小型バスの小規模量産と試運転を計画している。さらに、19年には江淮自動車(JAC)と北京汽車(Beijing Automobile Works)、20年に奇瑞汽車(Chery Automobile)と共に「L3」級無人車を共同で発表する計画を立てている。李CEOによると、中国の国家レベルの新区として河北省(Hebei)雄県(Xiong)、容城県(Rongcheng)、安新県(Anxin)と周辺地域で構成される雄安新区(Xiongan New Area)と共同で知能交通分野での協力を推進し、雄安新区を世界有数の知能都市に作り上げる計画もあるという。
「百度世界大会」では、百度と金龍客車が協力して作った無人ミニバスが展示された。このミニバスは知能システムを搭載した緑色の純電動バス。車のボディはRTM新型複合材料を採用し、ドアは電動スライド式。百度のアポロL4級車は自動運転能力を有し、人工知能(AI)アシスタントの「DuerOS」を搭載したAI自動車だ。
中国は今年4月、「自動車産業の中長期発展計画」を発表した。それによると、新エネ自動車や自動運転自動車を中国自動車産業の2大発展分野と位置付けている。完全自動運転自動車は25年までに市場に出回る予定だ。(c)CNS/JCM/AFPBB News