二つの世界をまたにかけるアマゾン奥地の先住民
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【1月1日 AFP】アマゾンの先住民ワイアピ(Waiapi)がブラジル政府と接触するようになったのは、1970年代になってからだ。彼らは今日に至るまで、欧州人が5世紀前に南米大陸に到達する以前の祖先たちと同じように暮らし、この惑星最大の熱帯雨林との調和を保ちながら暮らしている。
アマゾン奥深くにある集落マニーリャ(Manilha)をはじめ、外壁のない草ぶき屋根の家々からなる数十の小さな居住地での生活は、一見すると別の時代のもののようだ。
男性たちは狩猟や漁を行い、胸をあらわにした女性たちはキャッサバを収穫し、火の番をする。幼児から大人まで全員が、心身を守ってくれるとワイアピの間で信じられている天然の染料を体に塗りつけている。
商店はなく、貨幣も必要ない。ほぼ観光向けの存在と化してしまった他の部族と違って、ワイアピはめったに部外者の訪問を受け入れることはなく、ジャーナリストもその例外ではない。
しかし外界との距離は、次第に狭まりつつあるようで、変化の兆しはそれほど遠くないところにも表れ始めている。
あるワイアピの男性は、電波が入ることはなくても腰巻に携帯電話をはさみ、カメラ機能を使って写真を撮影していた。また、今はガソリンが入っていないが、マニーリャには車を所有している男性もいる。森全体に点在するワイアピの集落と連絡を取り合うための太陽光発電を利用したVHFラジオもあり、草ぶき屋根の下からはけたたましい音が響いていた。
マニーリャは熱帯雨林の奥地に取り残された集落のような印象を与えるが、この場所から出ているこぼこ道を車で走れば、ペドラブランカ(Pedra Branca)の町まで2時間もかからないことを本当は誰もが知っている。