【11月23日 AFP】交流サイト(SNS)最大手の米フェイスブック(Facebook)は22日、昨年の米大統領選に干渉するためロシア政府が行ったとされる書き込みに対し「いいね!」ボタンを押したりフォロワーになったりしたかどうかをユーザーが確認できるツールを年内にリリースする計画を発表した。

 このツールをユーザーが使用すると、2015年1月から今年8月の間、ロシア企業「インターネット・リサーチ・エージェンシー(Internet Research Agency)」が絡んでいるフェイスブックページやインスタグラム(Instagram)のアカウントに「いいね!」を押すか、フォローしていたかどうかを確認できるという。同ロシア企業は、インターネット上でプロパガンダを拡散していたとみられている。

 フェイスブックは自社のフェイスブックページに、「2016年の米大統領選の前後に、他国の団体がフェイスブックを利用してどのように分断と不信感の種をユーザーに植え付けようとしたかを理解してもらうことが重要」と投稿している。

 フェイスブックがこうしたツールを開発している背景には、同選挙前にロシアのプロパガンダに自分がさらされていたどうかをユーザーが把握できるよう、同社をはじめとするIT大手に米議会が圧力をかけた事情がある。

 フェイスブックや米グーグル(Google)などのIT企業は今月、ネット上の偽ニュース対策として「信頼できる」ニュースソースであることを識別する取り組みを行っている世界的な報道倫理団体「トラスト・プロジェクト(Trust Project)」に加入。倫理や透明性に関する基準を満たした記事を選別するための約75社による同プロジェクトに、マイクロソフト(Microsoft)やツイッター(Twitter)も参加を表明している。(c)AFP