【11月22日 AFP】2001年の米同時多発攻撃をめぐり、飛行機の突入による攻撃を受けたニューヨークの世界貿易センター(World Trade Center)の不動産開発事業者がアメリカン航空(American Airlines)およびユナイテッド航空(United Airlines)を相手取って起こした訴訟で、両航空会社が9510万ドル(約106億5000万円)を支払って和解することで合意した。

 21日に裁判所に提出された書類によると、保険会社によって賄われる和解金は不動産開発事業者ラリー・シルバースタイン(Larry Silverstein)氏が所有する会社に支払われる。

 米同時多発攻撃後、シルバースタイン氏は長年の交渉の末に保険会社から45億5000万ドル(約5100億円)を受け取ることで和解している。しかし、同氏は攻撃に使用された飛行機をハイジャックされた両航空会社に対しても損害賠償を求めていた。

 同氏は当初、両社と空港セキュリティー会社に対して123億ドル(約1兆3800億円)の賠償を求めていた。今回、双方間で合意に至ったものの、この和解案は連邦地裁判事の承認が必要になるという。

 世界貿易センターは同事件で、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)に忠誠を誓うハイジャック犯による攻撃を受け、2750人以上が犠牲となった。(c)AFP