【11月22日 AFP】サッカーイタリア代表がW杯ロシア大会(2018 World Cup)の出場を逃した責任を取り、20日に辞任した同国サッカー連盟(FIGC)カルロ・タベッキオ(Carlo Tavecchio)前会長が、元連盟幹部の女性からセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)で訴えられていることが明らかになった。

 ミラノの日刊紙コリエレ・デラ・セラ(Corriere della Sera)によると、「マリー」という仮名のその女性は、ローマの連盟本部にあるタベッキオ氏の執務室でセクハラを受けたという。

「サッカーの話をしようとオフィスに行ったんです。すると私が『ごきげんよう、会長』と言う間もなく、彼はこちらを見つめて『君はきれいだね。きっと激しい性生活を送っているんだろうな』と言い、それから『こっちへ来て胸を触らせてくれ』と続けました」

「私はびっくりして、やめてくださいと言いました。しかし、向こうの答えはカーテンは閉めるからというものでした」

 女性はそうした嫌がらせをたびたび受けた結果、連盟を辞めることになったという。そして、74歳のタベッキオ氏が辞任後もサッカー界を離れるつもりはないと感じたため、今回の件を公表することを決めたという。辞任会見で、自分だけが辞めさせられて悔しいと話していたタベッキオ氏は、連盟に入る前は国内のアマチュアリーグの運営に携わっていた。

 女性は「タベッキオ氏が、またアマチュアリーグか何かで要職に就くつもりなのがわかったんです。それで、今こそ声を上げるときだと確信しました」と話している。

 タベッキオ氏は21日に報道を否定。国内ANSA通信に対して「いくつかのメディアが報じた件に関して、私は自分の振る舞いは正しいものであると断言する。そして自らのイメージと名誉を守るため、適切な措置を取るよう弁護士たちに依頼した」とコメントした。(c)AFP