【11月22日 AFP】テニスの四大大会(グランドスラム)委員会は21日、競技の人気向上を目指したルール変更の一環として、2019年からグランドスラムにおけるシード数を現行の32から16に減らすことで合意した。

 これにより、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament)、全仏オープンテニス(French Open)、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships)のシード数は、男女シングルスともにわずか16となる。

 シード数の削減は、グランドスラムにおける早期ラウンドの魅力を高める狙いがあり、これによって高いランキングにつける選手同士が4回戦前に激突するケースが増える。

 グランドスラムのシード数は2001年の全仏オープンまで16だったが、大会終盤でもスター選手が勝ち残っている可能性を高めるため、テレビ局がシード数の増加を全米オープン主催者に要望。その結果、同年のウィンブルドンから現行の制度に切り替わっていた。

 また、英ロンドンで開かれたグランドスラム委員会は今回、ポイント間の時間を25秒以内に徹底するという全豪オープンの要求を承認。さらに、今後は試合前に行われるウオーミングアップの時間も厳密に計られ、制限時間を破った選手は最大2万ドル(約225万円)の罰金を科せられる可能性があるという。

 その他の変更点としては、大会初戦での棄権や、故意の低パフォーマンスといった問題に対処するため、今後は試合開始前に棄権した選手には1回戦出場賞金の5割、そして欠場した選手に代わって出場するラッキールーザーに残りの5割が支払われるという。

 さらに、大会初戦を途中棄権した選手は調査の対象となり、故障がみられなかったり、単に「プロフェッショナルの基準を下回るパフォーマンス」をしたと判断されたりした場合には、最大で1回戦出場賞金の同額が罰金として科せられるようになる。(c)AFP