混沌の男子テニス界、2018年もフェデラーとナダルの年に?
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【11月29日 AFP】ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)とラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)が圧倒的な力を示した2017年の男子テニス界――。しかし、シーズンはトップ選手の勢力図に変化が生まれそうな予感を残して幕を閉じた。
フェデラーとナダルの2人は、ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)とアンディ・マレー(Andy Murray、英国)の戦列離脱を横目に、時間を巻き戻すかのような活躍で四大大会(グランドスラム)のタイトルを2つずつ分け合い、トップ2の座を奪還した。
しかし、英ロンドンで行われたシーズン最終戦、ATPワールドツアー・ファイナル(ATP World Tour Finals 2017)はグリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)の初優勝で閉幕。トップ10に新しい選手が多く顔をのぞかせるなか、テニスファンは政権交代の瞬間を目の当たりにしているのか、はたまたこれも一時的な状態なのだろうか?
■ロジャーとラファの独壇場
ベテランのフェデラーとナダルは、今のペースを持続できるのだろうか?36歳のフェデラーは今年、けがによる長期休養明けとなった全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2017)決勝でフルセットに及ぶナダルとの死闘を制し、見る者に衝撃を与えた。
そこから2人のグランドスラムタイトル独占が始まり、ナダルが全仏オープンテニス(French Open 2017)で通算10度目、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2017)で同3度目の優勝を飾れば、フェデラーもウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2017)で史上最多8度目の栄冠に輝いた。
31歳のナダルは、右膝の故障でパリ・マスターズ(Rolex Paris Masters 2017)を見送ると、続くツアー・ファイナルも初戦を戦っただけで棄権を余儀なくされたが、来シーズン開幕を万全な状態で迎えることに自信を示している。一方のフェデラーも最終戦は準決勝でダビド・ゴフィン(David Goffin、ベルギー)に屈し、ベストの締めくくりとはいかなかったが、「最高の一年」を送った後で来季へ向けてポジティブな姿勢を保っている。