ナオミ・キャンベルらが参列、アライアの死を悼む
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【11月21日 AFP】今月77歳で死去したチュニジア系フランス人で世界的ファッションデザイナー、アズディン・アライア(Azzedine Alaia)の葬儀が20日に執り行われ、スーパーモデルのナオミ・キャンベル(Naomi Campbell)やチュニジアのベジ・カイドセブシ(Beji Caid Essebsi)大統領らが参列した。
アライアの近しい友人だったナオミやファッションアイコンであるファリーダ・ケルファ(Farida Khelfa)らはフランスからチュニジアへ出向き、アライアの遺体に付き添ったことを、オリヴィエ・ポワーヴル・ダルボー(Olivier Poivre d'Arvor)在チュニジア フランス大使がAFPの取材に対し語った。
■キング・オブ・クリング
体のラインに添うドレスで「キング・オブ・クリング(King of Cling)」(注:身体にまとわりつくようなボディラインを強調したドレスを得意としたアライアへの敬意を込め)と呼ばれたアライアは、地中海に面する青と白の風景で有名なシディブーサイード(Sidi Bou Said)の地に埋葬された。
多くの人と共にアライアの家を後にし、チュニス郊外北部のシディブーサイードの墓地に向かうナオミの姿が目撃された。目に見えて悲しんでいる彼女は、ケルファに手をとられて墓石の間を縫うようにして参列した。アライアの親族でもあるベジ・カイドセブシ大統領も本式典に参加した。
モハメド・ジン・アビディン(Mohamed Zine El Abidine)文部科学大臣もアライアを追悼し、アライアの作品はチュニジアの「真髄と美しさ、そして豊かな想像力」を表現しているとした。
葬儀に参列したアライアの称賛者である、チュニジア人デザイナー、サラー・バルカ(Salah Barka)は名人とされるアライアにオマージュを捧げた。「アズディン・アライアの元で多くを学んだ。彼は女性の体を忠実に再現した。配色や素材の合わせ方、キャラクターを与えることを教わった」と語った。
■女性のシルエットを定義
1940年にチュニジアの農家に生まれたアライアは、首都の美術学校で彫刻を学んだ後、近所の小さなドレスメーカーの店で働いていた。1950年代後半にパリに移り、ディオール(Dior)とギ・ラロッシュ(Guy Laroche)で経験を積んだ後、独立。彼がデザインした女性のボディラインを強調したセクシーな服は、高い評価を得た。
彼のミューズにはフランスの女優で歌手のアルレッティ(Arletty)やハリウッドのアイコン、グレタ・ガルボ(Greta Garbo)、彫像を思わせるジャマイカ人歌手で女優のグレイス・ジョーンズ(Grace Jones)らが名を連ねる。
アライアは1980年代、タイトな黒いショーツとバックジップスカートで世界的名声を得て、彼のデザインは当時の自信に満ちた女性のシルエットを定義づけた。
また、世界のファッションウィークの日程に乗ることは拒否し、パブリシティを気にせず、彼のタイミングで自身のコレクションを発表し続けた。
アライアは他にも、米歌手ティナ・ターナー(Tina Turner)やスーパーモデルのカーラ・ブルーニ(Carla Bruni-Sarkozy)、ミシェル・オバマ(Michelle Obama)前大統領夫人の衣装も担当した。(c)AFP