レバノン首相、近く帰国へ 仏大統領と会談後に表明
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【11月19日 AFP】(更新)訪問先のサウジアラビアで突然辞意を表明したレバノンのサード・ハリリ(Saad Hariri)首相は18日、パリでエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領と会談した後、22日に行われるレバノン独立記念日の祝賀行事に合わせて帰国すると表明した。
ハリリ首相の辞意表明を受けてレバノン国内では政治的混乱が起きており、マクロン大統領は仲介者として事態の沈静化を試みている。
同首相は記者団に対し、「ご存じの通り私は辞任しており、それについてレバノンで話し合う」と表明。帰国後に自身の立場を説明する意向を示すとともに、次の段階に進む前にミシェル・アウン(Michel Aoun)レバノン大統領と会談する必要があると述べた。
両首脳はパリのエリゼ宮(Elysee Palace)で、ハリリ首相の夫人と長男を交えて昼食を共にした。同首相のさらに2人の子どもはサウジアラビアに住んでおり、首相に近い筋によると「学校の試験のため(サウジに)残っている」という。
レバノンのアウン大統領は、ハリリ首相が国外にいる限り、同首相の辞意を受け入れないとしている。
ハリリ首相による突然の辞意表明を受けてレバノンの脆弱な民主主義に対する懸念が高まる中、首相側はそうした懸念の緩和に努めている。関係筋は、同首相はサウジアラビア出国前に同国のムハンマド・ビン・サルマン(Mohammed Bin Salman)皇太子と「実りが多く建設的な」会談をしたと明らかにした。
ハリリ首相はサウジアラビア国籍も保持しており、サウジ政府の支持を受けていた。(c)AFP/Katy Lee and Jerome Rivet