トランプ政権の入国禁止令、米控訴裁が一部施行認める
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【11月14日 AFP】米カリフォルニア州サンフランシスコの控訴裁判所は13日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が9月に発表した入国禁止令について、一部執行を認める決定を下した。ただし、米国と「正当な」関係を持つ外国人は対象から除外するとした。
サンフランシスコの第9巡回区控訴裁判所は、イスラム圏6か国からの渡航者について、米国在住者や米国の組織と「正当な」関係を持たない人の入国を禁止するとの判断を下した。
トランプ政権は9月、イラン、リビア、ソマリア、スーダン、シリア、イエメンからの入国を禁止した大統領令の失効に合わせ、新たな大統領令を発表。スーダンが入国制限の対象から除外され、チャド、北朝鮮、ベネズエラが対象国に加えられた。ただ、トランプ氏の狙いは依然としてイスラム教徒の渡航者や移民の入国を厳格に制限することにあると活動家や司法専門家はみている。
この大統領令は発効の数時間前にハワイ州連邦裁判所によって施行の差し止めを命じられた。しかし米政府は、差し止め命令はトランプ大統領のテロとの戦いに悪影響を及ぼすとして控訴。これに対しサンフランシスコの控訴裁が政府の主張を認めた。
今回の決定では、米国に親族がいるビザ申請者、米国で働いている人、ビジネス上のつながりや教育機関と関係がある人などは入国が認められる。また入国制限の対象から除外される「近しい親族」には、祖父母、孫、義兄弟、義姉妹、おば、おじ、姪、甥、いとこが含まれる。(c)AFP