深刻な大気汚染に見舞われる印首都、学校が再開に 一部の親は反発
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【11月13日 AFP】インドの首都ニューデリーでは13日、深刻な大気汚染により休校となっていた学校が再開された。ニューデリー市内の大気汚染レベルはいまだ高いままで、生徒の親らは当局を非難し、「子どもたちの健康をもてあそんでいる」と怒りをあらわにした。
ニューデリーなどインド北部は先週、厚いスモッグに覆われたことから、医師会が公衆衛生上の緊急事態だとする警告を発した。それを受け、ニューデリー当局は全学校の休校、および市内へのトラック乗り入れ禁止などを命じていた。
だが当局は13日、試験が近づいているとの懸念が出る中、学校を再開。一部の親たちからは強い不満の声が出た。
全国保護者懇談会(All India Parents Association)のアショク・アグラワル(Ashok Agrawal)会長は、「大気汚染のレベルは悪いままだ。状況が変わらないならば、措置も同じであるべき。なぜ今学校を再開するのか」と疑問を呈し、「政府は一方で健康面での緊急事態と言いながら、一方では子どもの健康をもてあそんでいる」と指摘。「子どもたちがせきをし、苦しがりながら息をして学校に通うのを見ていると、とても不安だ」と述べた。
13日のニューデリー市内における有害な微小粒子状物質「PM2.5」の指数は500を突破。世界保健機関(WHO)は、さらされるPM2.5の推奨上限値を25としており、300を超えると危険なレベルとみなしている。(c)AFP/Abhaya SRIVASTAVA