トランプ氏、比大統領とは「素晴らしい関係」 人権問題で説明矛盾
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【11月13日 AFP】(更新)東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議でフィリピンの首都マニラを訪れているドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は13日、ロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領と会談した。両首脳が冗談を交わす場面もあり、トランプ氏はドゥテルテ氏と「素晴らしい関係」にあると述べた。
過去に人を殺したとの発言もあるドゥテルテ大統領は、麻薬取り締まりを強硬に推し進めており、警察や自警団とみられる者らにより数千人が殺害されている。人権諸団体はトランプ氏に対し、ドゥテルテ氏のこの「麻薬撲滅戦争」に反対する強い意見を表明してアジア歴訪を締めくくるよう求めていた。
しかし12日夜から13日朝にかけて複数回顔を合わせた両首脳は同席を楽しむような様子を見せ、昼食時の公式会談ではトランプ氏からドゥテルテ氏への温かい称賛の言葉も聞かれた。
会談冒頭の短い発言の際、トランプ氏はドゥテルテ氏に向かって「われわれは素晴らしい関係を築いてきた。大変成功している」と語り掛けた。
さらにトランプ氏は、ドゥテルテ氏が今回の首脳会議を「見事に」取り仕切ったとたたえ、「ここに来て本当に楽しんでいる」と話した。
約40分間に及んだ会談後、ドゥテルテ氏の報道官は、トランプ氏から人権問題への懸念は示されなかったと繰り返し説明。だがサラ・ハッカビー・サンダース(Sarah Huckabee Sanders)米大統領報道官は、人権問題は短いながらも議題に上ったと述べている。(c)AFP/Jerome CARTILLIER, Karl MALAKUNAS