【11月12日 AFP】フランスで、11歳の少女と性行為に及び、強姦(ごうかん)罪に問われていた男が、陪審団による強制性交の証拠はないとの判断から、無罪を言い渡された。検察官が11日、明らかにした。

 2009年、当時22歳だった被告は当時11歳だった少女と公園で性行為に及んだ。その後、少女が妊娠したことから家族の知るところとなった。

 だが被告は、性交は同意のうえで行ったものであり、さらには少女が自分は14歳でもうすぐ15歳になると年齢を偽っていたと主張していた。

 フランスでは同意に基づいた性交が法的に認められるのは15歳以上だが、強姦罪で有罪とするためには性交で同意がなかったことが証明されなければならない。

 しかし検察官のドミニク・ロレンス(Dominique Laurens)氏によると、パリ郊外セーヌエマルヌ(Seine-et-Marne)の刑事裁判所での2日間の審問を経て7日に行われた裁判で陪審団は、「強制、脅迫、暴力、不意打ち」などレイプという犯罪を構成する要素は立証されなかったとの評決に達した。

 無罪評決を報じた大衆紙パリジャン(Le Parisien)によれば、検察側は10日、判決を不服として控訴した。

 フランスでは9月にも同様の裁判があり、法律の強化を求める声があがっていた。(c)AFP