ブラッター元会長がセクハラ否定、米守護神の発言に「ばかばかしい」
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【11月12日 AFP】女子サッカー米国代表GKのホープ・ソロ(Hope Solo)に「お尻をつかまれた」と言われた国際サッカー連盟(FIFA)元会長のジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)氏が11日、ソロの主張を「ばかばかしい」と一蹴した。
36歳のソロはポルトガルの新聞に対して、2013年のバロンドール(Ballon d'Or)表彰式で、当時のチームメートだったアビー・ワンバック(Abby Wambach)に賞を授与しようとした際、「ゼップ・ブラッター氏にお尻をつかまれた」と話していた。この発言に対して、81歳のブラッター元会長はAFPに「ばかばかしいし、くだらない」とだけ返答している。
米国代表でW杯のトロフィー1回、五輪の金メダルを2回獲得している守護神のソロは、リスボン(Lisbon)で開かれたインターネット技術の国際会議で、男性スタッフによるセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)が女子サッカー界に横行している現状を訴えた。
「キャリアを通じて私はこうしたことを目撃してきました。ほかのアスリートも自分の体験について声をあげてほしい。ハリウッドだけでなく、至る所で手に負えない状況なのです」
世界では現在、米ハリウッド(Hollywood)の大物映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)氏が関与した性的スキャンダルが発覚して以降、エンターテインメント界をはじめ、政界やスポーツ界でのセクハラ行為が次々と明るみに出ている。
さらにソロは、女子選手が大学時代の監督と結婚するケースがたびたびあることにも言及し、「指導者が選手に、特に若い選手に手を出すことがあってはならない」とも話している。
一方、ブラッター氏は1998年から2015年までFIFAの実権をがっちりと掌握し、アジアで初めてとなるW杯を開催すると、2022年のW杯カタール大会(2022 World Cup)の開催へ向けた道筋もつけたが、汚職疑惑で会長職を退き、8年間の活動禁止処分を科された。期間は、同氏の異議を受けて6年に軽減された。
ブラッター元会長は10月、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領の招待で、2018年のW杯ロシア大会(2018 World Cup)を現地観戦することを明かしている。(c)AFP