北朝鮮情勢 揺れる朝鮮学校と在日コリアン
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【11月14日 AFP】北朝鮮歴代指導者の肖像画が掲げられた教室。北朝鮮の核兵器開発計画をめぐり緊張が高まる中、この学校には生徒に対する殺害予告が届くことすらある。
東京朝鮮中高級学校は、日本のコリアンコミュニティーが運営する約60校ある朝鮮学校の一つだ。在日コリアンたちはかの地に住んだことはなくとも、北朝鮮を含む半島とのつながりを何十年にもわたり維持し、発展させてきた。
日本のコリアン人口は約50万人。その多くは1910年の日韓併合から日本の第2次世界大戦(World War II)敗戦まで続いた植民地時代に移住または移住させられた朝鮮人の子孫だ。
朝鮮戦争(1950~53年)と半島の南北分断の固定化は在日コリアンたちをも分断したが、戦争直後、その子息に民族の言語や歴史を教えることができるのは朝鮮系の団体や北朝鮮政府から支援を受け設立された朝鮮学校のみだった。
朝鮮学校では今でも、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連、General Association of Korean Residents in Japan)の指導の下で朝鮮語や歴史の授業が行われている。朝鮮総連は日本と国交がない北朝鮮の事実上の大使館だ。
雇用や社会福祉といった面で在日コリアンたちは長きにわたり苦い思いをしてきた。東京朝鮮中高級学校の慎吉雄(シン・ギルン、Shin Gil-Ung)校長によれば、北朝鮮による核開発計画で事態は悪くなるばかりだという。