【11月9日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王(80)は8日、「写真好き」の聖職者や巡礼者らに苦言を呈し、ミサは祈りの時であり、撮影のために携帯電話を取り出す時ではないとたしなめた。

 フランシスコ法王はバチカンのサンピエトロ広場(Saint Peter's Square)で毎週行っている謁見で「ミサを主催する聖職者が『元気を出して』と言うことはあるかもしれないが、『写真を撮るために携帯電話を出して』と言うことはない」と発言。

「ここや大聖堂の中でミサを執り行っている際にたくさんの携帯電話が掲げられているのを目にするのはとても悲しい」と述べ、集まった聴衆たちに苦言を呈した。

 法王はソーシャルメディアの世界になじみがないわけではなく、ツイッター(Twitter)の英語版アカウントだけでも1400万人以上のフォロワーを抱え、熱心な若い巡礼者との自分撮りにも頻繁に応じている。

 その一方で法王は、携帯電話に対し両義的な姿勢をみせている。今年2月には、若者たちに対して家族との食事中は携帯電話を使わないよう呼び掛けるとともに、顔を向かい合わせて会話しなくなれば、社会に悲惨な結末をもたらし得るとし、戦争へと発展する可能性すらあると警告した。(c)AFP