【11月9日 AFP】イングランド・プレミアリーグの歴代最多得点記録を持つアラン・シアラー(Alan Shearer)氏が、現役時代のヘディングにより認知症を患うリスクがあると明かし、この問題のさらなる調査を求めた。

 18年間の現役生活でプレミアリーグ通算260得点を記録している元イングランド代表の主将で47歳のシアラー氏は、自身の健康状態に懸念を示している。

 ブラックバーン・ローバーズ(Blackburn Rovers)やニューカッスル(Newcastle United)などで活躍したシアラー氏は、英紙デーリー・ミラー(Daily Mirror)に対し、「ヘディングで得点するため、私はトレーニングで1000回もそれを練習しなければならなかった。もし関連があるのであれば、それは私にリスクをもたらしている」とコメントしている。

 イングランド代表として63試合で30得点を挙げたシアラー氏は、ヘディングが自身の脳にどれほどの影響を与えたか検査している。

「神経がすり減るような検査結果だった。記憶力がとても悪い。理由は聞いていないので分からないが、私の記憶力は乏しいんだ」

「プロとしてサッカーをするのであれば、その後に人生で私が抱えているような膝や足首、背中の問題を持つことは織り込み済みのはずだ」

「だが私はサッカーをしていた時に脳に疾患を持つことは予期していなかった。だからこの研究は必要なんだ」

 現在テレビ解説者を務めるシアラー氏は、この問題にはさらなる調査が必要とされていると考えており、認知症に苦しむ元選手の支援が拡大されるべきだとしている。

「どこでも十分な調査はされていない。関係者は答えを見つけることに二の足を踏んでいる。臭いものにふたをしてきたが、まったく間に合わない」

「サッカー界は認知症を患う元選手の面倒を見なければならないし、現役を終えた選手のこういった感覚に終止符を打たねばならない。それを過去の遺物にすることはできるんだ」

「サッカーはタフで素晴らしいゲームだが、われわれはそれを『殺人ゲーム』としてはならない」 (c)AFP