【11月8日 AFP】ケニア陸連(Athletics KenyaAK)は7日、リオデジャネイロ五輪の陸上女子マラソンで金メダルを獲得したジェミマ・スムゴング(Jemima Sumgong)について、ドーピング違反で4年間の資格停止処分を科したと発表した。

 ケニア陸連は声明で「スムゴングは暫定的に資格停止となった4月3日から4年間の処分に服する」と発表。現在32歳の同選手は、母国ケニアで国際陸上競技連盟(IAAF)による抜き打ち検査を受け、禁止薬物のエリスロポエチン(Erythropoietin、EPO)に陽性反応を示していた。

 EPOは赤血球の数を増加させる働きを持ち、ランナーは人工的につくられた同薬物を注射して酸素吸入量を増やし、疲労感を抑えながら持久力やスピードを向上させることができる。

 2012年にも禁止薬物に陽性反応を示したスムゴングは、昨年のリオ五輪で世界王者のマレ・ディババ(Mare Dibaba、エチオピア)らを抑え、ケニア勢として初めて女子マラソンの金メダルを獲得し、トップランナーとしての地位を確立した。

 しかし、その後は資格停止処分を下され、今年の第16回世界陸上ロンドン大会(16th IAAF World Championships in Athletics )には出場していない。

 また、2014年に行われたシカゴ・マラソン(Bank of America Chicago Marathon 2014)とボストン・マラソン(2014 Boston Marathon)王者で、かつてはスムゴングのトレーニングパートナーだった同胞リタ・ジェプトゥー(Rita Jeptoo)も、同じくEPOを使用したことで現在は4年間の資格停止処分に服している。(c)AFP