若手限定大会のドロー抽選、性差別的手法に非難殺到 ATP謝罪
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【11月7日 AFP】男子テニス、若手トップ選手8人が出場するネクストジェネレーション・ATPファイナル(Next Gen ATP Finals)の組み合わせ抽選会で性差別的な手法があったとして、現役プレーヤーらから非難が殺到したことを受け、大会主催者が謝罪した。
イタリア・ミラノ(Milan)で行われた組み合わせ抽選会では、出場選手がそれぞれ女性モデルを選び、そのモデルが体の一部に隠していた「A」もしくは「B」の文字に応じて、総当たり戦のグループが決定された。
ファッションで世界的に有名な同地に敬意を表すことを意図された抽選会では、韓国のチョン・ヒョン(Hyeon Chung、韓国)が、女性モデルが手にはめた手袋を口を使って脱がすよう求められた。
これを受け、女子元世界ランキング1位のアメリー・モウレズモ(Amelie Mauresmo)氏は自身のツイッター(Twitter)で「侮辱だ」とつづると、フランスのアリーゼ・コルネ(Alize Cornet)も「グッジョブ@ATPWorldTour。革新的な大会なんですよね?#backtozero(また振り出しへ)」とツイート。
さらに、元男子世界ランク1位のアンディ・マレー(Andy Murray、英国)の母ジュディ(Judy Murray)さんも「最悪」と怒りの声を上げている。
モデルがスポーツイベントに出演することが一般的なイタリア国内では、男子プロテニス協会(ATP)が同国テニス連盟(Italian Tennis Federation)や同国オリンピック委員会(Italian National Olympic Committee、CONI)と共催する今大会のドロー抽選会をめぐり、大きな騒動には発展していない。
それでも、ATPと大会スポンサーのエナジードリンク大手レッドブル(Red Bull)は共同で出した声明で「ネクストジェネレーション・ATPファイナルの組み合わせ抽選会で、皆様に不快な思いをさせてしまったことをおわびしたい」と謝罪した。
「世界有数のファッションの街としてミラノが持つ豊かな伝統を取り入れたかった。しかし、今回の手法は不適切で許されるべきものではなかった。われわれは今回の件について深く反省しており、今後二度とこのようなことが起きないよう取り組んでいく」
21歳以下のATPワールドツアー・ファイナル(ATP World Tour Finals 2017)とも称される今大会は今年が第1回目で、未来のスター選手候補がフィエラ・ミラノ(Fiera Milano)でしのぎを削る。(c)AFP