【11月7日 AFP】ジンバブエのロバート・ムガベ(Robert Mugabe)大統領(93)は6日、副大統領だったエマーソン・ムナンガグワ(Emmerson Mnangagwa)氏を同職から解任した。同国政府が発表した。ムガベ氏の後継をめぐって与党内で緊張が高まる中、5日にはグレース(Grace Mugabe)大統領夫人(52)が大統領職を引き継ぐ準備ができていると表明。ムナンガグワ氏の解任により、グレース夫人が次期大統領の最有力候補になったとみられている。

 同国のサイモン・カヤ・モヨ(Simon Khaya Moyo)情報相は首都ハラレで記者会見を開き、副大統領の更迭を発表。「副大統領は一貫して、かつ永続的に不忠、無礼、不実、そして信頼性の欠如という性向を示してきた」と述べた。

 ムナンガグワ氏はムガベ氏の後継者と目されていたが、最近になって両者の間には不和が生じていた。

 またムガベ氏は4日、ムナンガグワ氏が12月に予定されている与党の特別総会を前に、派閥争いをあおったと非難。ムナンガグワ氏を更迭すると警告していた。

 一方、ムガベ氏後任の最有力候補とみられるグレース夫人は5日、ハラレのスタジアムに集まった地元教会の信者数千人を前に演説を行い、「ムガベ氏に対し、私にあなたの職を引き継がせるべきだと言った」と語った。また、ムガベ氏には「恐れないで。あなたが私に大統領職を与えたいのなら、気兼ねなく私に渡しなさい」とも告げたという。

 ムガベ氏はアフリカ諸国における最高齢の指導者で、大統領在任期間は37年に及ぶ。(c)AFP