前カタルーニャ州首相、ベルギー当局に出頭も釈放
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【11月6日 AFP】スペイン・カタルーニャ自治州前首相で独立推進派のカルレス・プチデモン(Carles Puigdemont)氏と同自治州政府の前閣僚4人は5日、スペイン当局から逮捕状が出ていたのを受けてベルギー警察に出頭していたが、同日、ベルギーの裁判所の判断により釈放された。同ブリュッセルの検察当局が明らかにした。
プチデモン氏と前閣僚らは、先月カタルーニャ議会の独立宣言後にスペイン中央政府に罷免され、同政府がカタルーニャ自治州の直接統治に踏み切った後、10月30日にベルギーに出国。その後、プチデモン氏を含む5人は反乱罪と扇動罪で訴追され、スペイン当局から逮捕状を出されていた。同氏らは5日、ベルギー警察に出頭し、ブリュッセル検察当局は、5日午前9時17分(日本時間午後5時17分)に身柄を拘留したと発表していた。
プチデモン氏ら5人は5日午後、ベルギーの裁判所に出廷し、判事から24時間以内に拘束を続けるか釈放するかの判断を下されることになっていた。しかし検察当局は、同日に担当判事に対して全員の暫定的な釈放を求めたところ、要請が受理されたと述べている。
ブリュッセル自由大学(Free University of Brussels)の欧州学部長は、判事は「プチデモン氏の基本的権利が著しく侵害される危険性があると判断された場合は、(スペイン当局への)引き渡しを拒否する」ことができるとして、裁判所は逮捕状を執行する前に刑事犯罪の証拠を確認する必要があると指摘していた。AFPが数人の弁護士に取材したところでは、当局への引き渡しを拒否する判断が下されるのはまれ。(c)AFP