K・スペイシー氏、性的暴行疑惑も浮上 英警察が「捜査」
このニュースをシェア
【11月4日 AFP】英メディアは、同国の警察が、米俳優ケヴィン・スペイシー(Kevin Spacey)氏の性的暴行疑惑について捜査を開始したと報じた。スペイシー氏については、15歳の少年に対するレイプ未遂や、人気テレビドラマ「ハウス・オブ・カード 野望の階段(House of Cards)」制作現場でセクハラを繰り返していた疑惑も新たに浮上。同氏は俳優生命の危機に陥っている。
2度のアカデミー賞(Academy Awards)受賞歴を持つスペイシー氏は、ハリウッド(Hollywood)のセクハラ問題をめぐり拡大し続けるスキャンダルの渦中に巻き込まれている。スペイシー氏に対しては、望まない性的アプローチをかけられたと主張する男性が次々と名乗り出ており、中には当時14歳だったという男性も2人存在する。
英警察は3日、2008年に性的暴行を受けたという男性の訴えについて捜査していることを認めた。警察は訴追前の容疑者の身元公表を控えるのが通例だが、英メディアは捜査の対象はスペイシー氏だと報じている。
スペイシー氏の広報担当者と事務所は共に、同氏との契約を打ち切ったと公表。一方のスペイシー氏自身は、俳優のアンソニー・ラップ(Anthony Rapp)氏から出された最初のわいせつ疑惑について、自身は覚えていないとした上で「非常にぞっとしている」などとコメントした声明を最後に、沈黙を続けている。
スペイシー氏の前広報担当者は先に、「ケヴィン・スペイシーは診断と治療を受けるために必要な時間を取っている最中であり、他の情報は明らかに出来ない」と明らかにしていた。
一方、米CNNは、「ハウス・オブ・カーズ」の制作に関わった8人の話として、スペイシー氏によるセクハラにより制作現場が「有毒」な職場環境になっていたと伝えた。
同ドラマを配信する米動画配信サービス「ネットフリックス(Netflix)」と制作を担当するメディア・ライツ・キャピタル(MRC)は、スペイシー氏については2012年に制作クルーが苦情を申し立てた件についてしか把握しておらず、この一件については直ちに対応したと説明している。
「ハウス・オブ・カーズ」は騒動を受けて制作が無期限に中断されており、シリーズ継続が危ぶまれている。
一連の疑惑発覚の発端となったラップ氏は、14歳だった31年前にスペイシー氏から性的アプローチを受けたと公表していた。
一方、芸能情報サイト「バルチャー(Vulture)」は、匿名で取材に応じた東海岸地域在住の男性アーティスト(48)の話として、スペイシー氏が24歳の時、当時14歳だったこの男性と性的関係を持ち始めたと報道。男性は同サイトに対し、15歳の時にスペイシー氏にレイプされそうになったと主張し、「彼は小児性愛者で性的搾取者だ」と語っている。(c)AFP/Jennie MATTHEW