【11月3日 AFP】女子テニス協会(WTA)のスティーブ・サイモン(Steve Simon)最高経営責任者(CEO)は、上位8人が出場するWTAツアー選手権(BNP Paribas WTA Finals Singapore)を2019年からシーズン最後の大会にしたいとの考えを示した。

 サイモンCEOによると、主に上位9~20番目の12選手が出場するWTAエリート・トロフィー(Hengqin Life WTA Elite Trophy Zhuhai)とWTAツアー選手権の順番が入れ替わる形になるという。

 シンガポールで行われた今季のWTAツアー選手権は先月29日、元世界ランキング1位のキャロライン・ウォズニアッキ(Caroline Wozniacki、デンマーク)の優勝で幕を閉じた。しかし、過酷な女子テニスのシーズンを締めくくるのは、同大会よりランクが下がる今週開催のWTAエリートとなっている。

 今シーズンのWTAエリートが行われている中国・珠海(Zhuhai)を訪れたサイモンCEOは、集まった報道陣に対して「数年前までは両大会の順番は逆だった」とすると、「自分が推進したい変革の一つ。2018年には無理だろうが、2019年以降にWTAツアー選手権をシーズン最終戦にするのが目標だ。われわれが長期的な目線で直すべきものだと思う」と語った。

 また、特にシーズンも佳境に入ると故障者や棄権が続出する現行のツアーカレンダーについて、サイモンCEOは「過密」していると認めながらも、WTAエリートを筆頭にアジアで開催される終盤のトーナメントを廃止するのは、必ずしも解決策とは言えないとしている。

「シーズン終盤に選手が疲れていないスポーツなんてありますか?彼らは皆、テーピングやアイシングをしたり、アスピリンを飲んだりしながら何とかやっていませんか?」

「すでに投資がなされた上で、誰かにそれはもういらないと言うのは非常に酷だ…。自分自身をも傷つける。なされた投資を尊重し、クリエーティブにいかに機能させるかを見極めなくてはならない」 (c)AFP/Elizabeth BROOMHALL