【11月3日 AFP】(更新)ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は2日、中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長にジェローム・パウエル(Jerome Powell)氏を指名したと発表した。

 上院で指名が承認されれば、パウエル氏は来年2月に任期が切れるジャネット・イエレン(Janet Yellen)議長の後任として、FRB議長に就任する。トランプ氏はパウエル氏を「強靭かつ献身的で、聡明」と評価。「(米経済を)導く知見とリーダーシップ」を持ち合わせている人物だと述べた。

 共和党のパウエル氏は銀行の規制緩和について現政権の見解を支持してきた一方、非常に緩やかなペースでの利上げを続けてきたイエレン議長の政策も支持しており、低金利を望むトランプ大統領の意向とも一致している。

 トランプ氏は1日、イエレン氏を「素晴らしい」と表現し、同氏を高く評価していることを強調した一方で、次期議長には自身が選んだ人物を指名する意向を明示していた。新大統領が前政権下で指名されたFRB議長を交代させるのは、ほぼ40年ぶりとなる。

 イエレン氏については、FRB議長の任期が切れる2月3日以降、これまでの伝統に従いFRB理事としての任期を全うするかどうかが注目されている。同氏の理事の任期は2024年1月までで、同氏が理事に留まり引き続き金融政策に助言をすることを求める声も多い。(c)AFP