NY車突入容疑者「気分がいい」 テロ罪で訴追、ISに感化
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【11月2日 AFP】(更新)米検察当局は1日、8人が死亡したニューヨークでの車突入事件で、車を運転していたウズベキスタン人移民のサイフロ・サイポフ(Sayfullo Saipov)容疑者(29)を、連邦法に基づきテロ関連の罪で訴追したと発表した。検察が公開した文書によると、サイポフ容疑者は犯行についてイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に感化されたものと供述。1年前から計画し、「やったことについては気分がいい」などと話しているという。
サイポフ容疑者は国外テロ組織に対する物的支援と資源の供与と、暴力および自動車の破壊の2件の罪状で訴追された。
10ページの検察文書によると、サイポフ容疑者は10月31日、ロウアーマンハッタン(Lower Manhattan)で歩行者や自転車利用者をピックアップトラックで次々とはね、スクールバスに衝突して停止した後、車外に出て「アラーアクバル(Allahu Akbar、神は偉大なりの意)」と叫んだ。
サイポフ容疑者は捜査官に、自分がしたことはISの宣伝動画に触発されたもので、米国での攻撃は「約1年前から」計画していたと語ったという。
文書によると、入院先の病院で行われた取り調べの間、サイポフ容疑者はISの旗を掲げるよう求め、「自分がしたことについては気分がいいと述べた」という。
犯行にピックアップトラックを使うことについては、「民間人に最大限の被害を与えるため」約2か月前に決めたと説明。元々はマンハッタンの西側からブルックリンブリッジ(Brooklyn Bridge)に走り抜けるつもりだったが、実際は現場でバスに衝突することになった。
犯行日としてハロウィーン(Halloween)を選んだのも、「より多くの人が通りに出ている」と考えて被害を最大にするためだったと供述。10月22日にトラックをレンタルし、準備のためにターンの練習もしたという。
捜査官は現場で刃物3本などが入った黒いバッグを押収。車内からは携帯電話2台やスタンガンも見つかった。携帯電話の1台には、IS戦闘員が拘束した人を殺害する映像を含む動画90本や、多くがISの宣伝物とみられる画像3800枚が保存されていたという。(c)AFP