観光客に人気のビアバイク、地元住民の苦情で禁止条例検討 アムステルダム
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【11月1日 AFP】オランダ・アムステルダム(Amsterdam)当局は今週、複数の乗客でビールを飲みながらペダルをこいで進む乗り物「ビアバイク」の市内中心部での利用を禁じる条例を施行する意向を発表した。ここ何年にもわたり、ビアバイクで運河沿いを走る酔っ払った観光客がうるさいと地元住民から苦情が出ていた。
ビアバイクは、バーカウンターのようなテーブルの周りに自転車のサドル仕様の座席があり、みんなでペダルをこいで動かす小型の乗り物。アムステルダム市内では、観光客らがビアバイクをこぎながら由緒ある運河沿いを走り、特に男性同士の飲み会のようなイベント好きの観光客の間では市内を巡る手段として人気を集めている。
アムステルダム地方裁判所は声明で、今月1日から「ビアバイクは迷惑行為に該当するため、市内中心部での使用が禁じられる可能性がある」と発表。さらに同裁判所は、ビアバイクが交通の混乱や反社会的行為につながり、市内中心部の交通量も多いため、利用禁止は妥当であるとするアムステルダム市議会の判断に同意すると述べている。
昨年、都心部に住む住民を中心とした約6000人の地元住民が、ビアバイク人気は「ひどい現象」だとして、禁止措置を講じるよう市議会に陳情。住民の一人は公共放送NOSに対して、「私たちの街が巨大なテーマパークになりつつある」と苦情を訴えていた。(c)AFP