【11月4日 東方新報】電子製品は人々の生活のさまざまな場面に溶け込んでいる。おそらく幼児も、早い段階で電子製品に触れることになるだろう。しかし、頻繁に使用させることは幼児にとって良くない影響があると専門家は指摘する。

 電子製品は保母さんではない。専門家は、「幼児は3歳になるまでできるだけ触れさせないほうがいい。3歳を過ぎてからも、時間を決めて使わせたほうがいい」と話す。

■影響1:近視発症年齢が早まる、もしくは進行度合いが激しくなる

 幼児が電子製品に長時間触れていることで、眼精疲労により仮性近視を引き起こし、近視に発展するおそれがある。

 北京(Beijing)小児科研究所付属児童医院眼科の楊素紅(Yang Suhong)主任医師は、「最近の幼稚園の健康診断でも、児童の視力低下の発症率が上がってきている。従来の弱視、斜視、遠視などが主な症状だったが、最近では近視がどんどん多くなってきている。遺伝ももちろんあるが、電子製品の使用と関係があるのではないか」と話す。

■影響2:筋肉・骨格などの退化が早まる

 北京小児科研究所付属児童医院小児整形外科の馬強(Ma Qiang)主任医師は、「まだ統計や研究証明はされていないが、首や手首の痛みを訴える児童も少なくない。おそらく児童が電子製品を長時間使用することで、首を下に傾けるなど崩れた姿勢でいることで、首の筋肉やじん帯の疲労を引き起こしてしまう。それが積み重なると損傷につながるし、ひいては骨格にまで影響が出て、退化が早まる可能性がある」としている。

■影響3:言語、感情、知力の発育の遅延

 北京小児科研究所付属児童医院神経内科の董静静(Dong Jingjing)副主任医師は、おしゃべりが遅いという理由で受診に訪れる幼児の中で、程度は異なるが、感情や知力にも影響があるように感じている。「それぞれの発育の速度は異なるため、一概に論じることはできないが、ここ数年そういう子どもが増えているように感じる。特に多いのが2~5歳の子どもだ」という。

 電子製品に長時間触れていることで、家族との会話やコミュニケーションの時間が減り、言語機能や感情の表現、コントロールにも影響が出ている可能性がある。董医師は「電子製品は人間同士のコミュニケーションには取って代わることができない。幼児が電子製品を見る場合、情報を受動的に受け取る作業がほとんど。家族との積極的なコミュニケーションから得られる、発育に重要な効果は得られない」と強調した。(c)東方新報/AFPBB News