【11月1日 AFP】(更新、写真追加)米ニューヨークのマンハッタン(Manhattan)で10月31日、ピックアップトラックが自転車専用レーンに突っ込み、地元当局によると自転車利用者や歩行者計8人が死亡、11人が重傷を負った。運転していた男が拘束された。ビル・デブラシオ(Bill de Blasio)市長は「テロ」と断じた。

 金融や娯楽の中心地であるニューヨークで死者を出すテロ関連の攻撃が起きたのは、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)による2001年9月11日の同時多発攻撃以来。

 事件はロウアーマンハッタン(Lower Manhattan)で午後3時(日本時間11月1日午前4時)すぎに発生。警察によると、犯人が運転していたのは米ホームセンター大手ホーム・デポ(Home Depot)から借りたピックアップトラックで、自転車と歩行者の専用レーンを走行して人々を次々にはねた後、スクールバスに衝突。バスに乗っていた大人2人と子ども2人も負傷した。

 車外に出た容疑者は模造銃を取り出したところを警察に腹部を撃たれ、身柄を拘束された。地元メディアは容疑者の身元について、フロリダ(Florida)州在住の29歳のウズベキスタン人と伝えている。

 動機は今のところ不明だが、報道によると容疑者は警察に撃たれる前に「アラーアクバル(アラビア語で神は偉大なりの意)」と叫んでいたという目撃証言もある。

 デブラシオ市長は「これはテロ行為だ。無実の市民、(車に)はねられるなど考えもせずに日常生活を送っていた人たちを標的にした卑劣なテロだ」と非難した。

 警察によると、犠牲になった8人のうち男性6人は現場で息を引き取り、残り2人は病院で死亡が確認された。さらに重傷者11人が病院に搬送されたが、命に別条はないという。ベルギー政府は犠牲者の1人はベルギー国籍だと明らかにした。

 現場となったロウアーマンハッタンは、2001年の同時多発攻撃の犠牲者らを追悼する記念碑から数ブロックしか離れていない。事件当時、付近の学校や公園ではハロウィーンを祝うため多くの子どもや親が集まっていた。(c)AFP