【10月31日 AFP】オーストラリアのサッカーリーグで、不適切な行為をしたクラブの監督・コーチらに対してイエローカードやレッドカードを出す世界初の試みが実施されることが31日、発表された。

 サッカーの規則作成を行う国際サッカー評議会(IFAB)で承認された新たな試みは、今週末に行われるAリーグとWリーグの試合から導入される。

 Aリーグのグレッグ・オルーク(Greg O'Rourke)会長は、今回の試験について「ファンや視聴者が日々の試合で審判が直面する問題を理解したり、彼らへのリスペクトを高めたりすることにつながる」と話している。

「そして重要なのは、審判や相手チーム関係者への不適切行為は許されないものであり、それ相応の結果が伴うものだという強いメッセージを草の根レベルで競技全体に伝えることだ」

 カードの累積は選手に対する場合と同様、1試合に2枚のイエローカードで退場処分となり、次節の試合では自動的に出場停止処分となる。

 監督にとっては、判定への異議や挑発的なジェスチャー、相手チーム側のテクニカルエリア侵入などが警告の対象となる。また、ペットボトルを蹴ったり、投げたりする行為や暴言、他人へのつば吐き、さらにボールを抱えたり、選手の邪魔をしたりして試合の進行を妨げるといった違反には、レッドカードが与えられる。

 イエローカードとレッドカードは、メキシコで行われた1970年のW杯を境に競技の一部として今日まで浸透している。(c)AFP