大気中のCO2濃度、記録的な高さに 国連機関が警鐘
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【10月30日 AFP】国連(UN)は30日、大気中の二酸化炭素(CO2)濃度が最高記録を更新したとの報告書を発表し、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定(Paris Agreement)」が設定した目標の実現には思い切った行動が必要だと警鐘を鳴らした。
国連の世界気象機関(WMO)は年次報告書「温室効果ガス年報(Greenhouse Gas Bulletin)」において、「大気中のCO2濃度は2016年、記録的なスピードで上昇した」と指摘。
また「2016年におけるCO2濃度の世界平均は、2015年の400ppmを上回る403.3ppmに達した」と明らかにし、その原因は人間の活動および強力なエルニーニョ(El Nino)現象の組み合わせにあるとしている。
さらに地球のCO2濃度が過去において同じレベルだったのは、海面が現在より最大で20メートル高かった300万~500万年前にまでさかのぼるという。
WMOのペッテリ・ターラス(Petteri Taalas)事務局長は声明を発表し、「CO2や温室効果ガス排出における急激な削減がない限り、今世紀の終わりまで危険な気温上昇に向かい、パリ協定の設定目標を優に上回ってしまう」と指摘した。(c)AFP