カタルーニャのプチデモン氏が演説、住民に「民主的な抵抗」促す
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【10月29日 AFP】スペイン中央政府によって北東部カタルーニャ(Catalonia)自治州の州首相を罷免されたカルレス・プチデモン(Carles Puigdemont)氏は28日、テレビ演説を行い、中央政府に抵抗する姿勢を示すとともに独立阻止に向けた中央政府による直轄統治に対して「民主的な抵抗」をするようカタルーニャの住民に呼び掛けた。
演説の中でプチデモン氏は、同州議会で27日に行われた投票で決定され、多くの住民たちを歓喜させたカタルーニャ自治州の独立宣言を中央政府は踏みにじろうとしていると非難した。
プチデモン氏は、1939年から1975年まで続いたフランシスコ・フランコ(Francisco Franco)将軍による厳しい独裁政権以降で初となる中央政府によるカタルーニャ自治州の自治権剥奪は「侵略」と呼ぶに値すると批判したが、それに対抗する手段は「民主的な抵抗」しかないと主張した。
またプチデモン氏は、中央政府の介入は「投票箱で表明されたわが国民の意志に反するものだ」と述べ、「民主的社会では、議会だけが大統領を任命、または罷免できる」と指摘した。AFPに送られた演説原稿の最後にプチデモン氏は「カタルーニャ政府大統領」と署名していた。
違法とされたカタルーニャの独立住民投票は今月1日に実施された。住民の多くが棄権し、警察による暴力的対応が問題となった。それ以降、スペイン現代史で最大の危機が続いている。
両者の対立がエスカレートする中、カタルーニャ自治州政府は27日、同州は「独立した共和国」だとする宣言を135議席中賛成70で可決。反対派議員の多くは抗議する意志を示すため退場した。(c)AFP/Jordi Zamora Barcelo with Marianne Barriaux in Madrid