【10月27日 AFP】米ツイッター(Twitter)は26日、ロシア国営の国際テレビネットワークRTと通信社スプートニク(Sputnik)の広告出稿を禁止したと発表した。2016年の米大統領選をめぐり、2社が偽情報を流布しようとしていたと米情報当局が結論付けたことを受けたものという。

 ロシア政府を後ろ盾とする企業などが、昨年の米大統領選の投票を前に世論を操作するため、米国民の間に不和を招き、誤った情報を拡散しようとしていたことが相次いで明らかになったことで、ツイッターをはじめとするインターネット企業に対して自社サービスの監視を求める圧力が高まっていた。

 ツイッターは同社の規約により、RTとスプートニクは一般のユーザーとしてとどまることはできるとしている。

 またツイッターは、2011年以降に2社から広告費として受け取った推定190万ドル(2億2000万円)を「市民参加や選挙におけるツイッターの使用に関する外部の調査を支援する」ために寄付すると明らかにした。寄付対象には悪意のある自動化や偽情報の使用に関する調査も含まれるという。

 一方ロシア政府は反発し、対抗措置を取ることも示唆した。RTは選挙報道を奨励するためとして「多額の広告提案」を売り込んできたのはツイッターの方だと反論した。RTは「ツイッターからの主な要求は『立場を明確にすること』だった」と指摘。「RTは、お金をかければかけるほどツイッターを通じて情報を届けられる米国の有権者が増える」

 スプートニクは「ツイッターへの広告掲載は行ったことがない」としている。(c)AFP/Rob Lever