【10月26日 AFP】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長は25日、中国の新指導部発足を受けて習近平(Xi Jinping)主席に祝電を送り、「中朝両党、両国の関係が、両国の人民の利益となるように発展していくと確信する」と述べた。国営朝鮮中央通信(KCNA)が26日、報じた。

 ただ習氏が5年前に国家主席に就任したとき送った祝電では、「同じ山と川によって結ばれた信頼できる隣国」などの文言が含まれ、両国の友好関係を強調していたが、今回は比較的抑制された表現となった。

 北朝鮮が唯一の同盟国で経済的な生命線でもある中国政府の反対を押し切り、核実験やミサイル発射実験を行ったことで、両国関係は冷え込んでいる。

 中国政府は北朝鮮の政権が崩壊すれば大量の難民が自国に押し寄せ、すぐ近くに米軍が駐留することになると懸念し、現体制を揺るがすほどの厳しい制裁を科すことには消極的。

 しかし中国は今年、北朝鮮からの石炭の輸入を全面的に打ち切り、国連(UN)の北朝鮮制裁決議に賛成票を投じており、北朝鮮に対する中国のいらだちを示している。(c)AFP