父ブッシュ氏、痴漢被害主張の女優に謝罪
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【10月26日 AFP】ジョージ・H・W・ブッシュ(George H.W. Bush)元米大統領(93)は、4年前の上映会で同大統領に体を触られたと公表した女優に対し、謝罪の意を表明する声明を出した。メディア各社が伝えた。
米国では、大物映画プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)氏が女優らにセクハラや性的暴行を繰り返していたとの疑惑が浮上して以降、芸能界やファッション界、金融界の男性有力者によるセクハラ疑惑が次々と明るみに出ている。
英紙デーリー・メール(Daily Mail)によると、女優のヘザー・リンド(Heather Lind)さん(34)は、4年前に開かれたテレビドラマ「Turn: Washington's Spies」のプロモーションイベントで、ブッシュ元大統領から痴漢行為を受けたと主張している。
リンドさんはインスタグラム(Instagram)への長文投稿で被害を公表したが、後にその投稿を削除。デーリー・メール紙は投稿のスクリーンショットを保存していた。
リンドさんは、米南部とカリブ海(Caribbean Sea)諸国のハリケーン被災者を支援する慈善コンサートに登場したブッシュ氏を見て、被害の公表を決心したと説明。「元大統領たちの職務に対して払われる敬意を見て、不快感を持った」と述べている。
「4年前に私が出演していた歴史テレビドラマのプロモーションでジョージ・H・W・ブッシュ氏に会う機会があり、同じような写真を撮るためポーズをとっていたときに彼から性的暴行を受けた」
「彼は私と握手せず、車椅子に座りながら後ろから私に触ってきた。妻のバーバラ(Barbara Bush)さんの横で。彼は私に下品な冗談を言ってきた」。ブッシュ氏はその後も写真撮影中に同じ行為を繰り返し、「バーバラさんは『またか』と言わんばかりのあきれ顔をした」という。
デーリー・メールと米大衆紙ニューヨーク・デーリー・ニューズ(New York Daily News)によると、ブッシュ氏の広報担当者は声明で、リンドさんの主張を否定はしなかったものの、不適切なユーモアがあったと説明。
「ブッシュ(元)大統領はいかなる状況下でも誰かを故意に苦しめたりはしない。彼はリンドさんを憤慨させたユーモアの試みについて、誠意を込めて謝罪する」と述べた。(c)AFP