【10月23日 CNS】中国国家発展改革委員会は、国内の石油製品について価格調整を実施しないと発表した。

『石油価格管理方法』によると、国内のガソリンやディーゼルオイルの最高小売価格と世界の原油価格は連動しており、価格調整の割合が1トン50元(約856円)を下回る場合は価格調整を行わず、次回の価格調整時に加算もしくは相殺することになっている。

 今回の見送りは、今年に入って6度目となった。2017年の石油製品市場は、現在までで20回の価格調整の時期があったが、そのうち6回が値下げ、8回の値上げと、6回が見送りだった。

 中国の市場調査会社、卓創資訊(Sublime China InformationSCI)の石油製品アナリスト賈婷婷(Jia Tingting)氏によると、「今回の価格調整前の原油全体の価格は先に値下がりがあり、その後上昇に転じた。前期は石油輸出国機構(OPEC)から増産の圧力がかかったことと、米国向けの原油の輸出の増加などの影響を受け、世界的に原油価格が下落した。その後サウジアラビアの輸出削減や、OPECの上方調整、中東の情勢などの影響で価格は跳ね戻った」という。

 次の価格調整は、11月3日午前零時に決定する。中国の石油市場調査会社、隆衆資訊(Oilchem.net)の原油アナリスト李彦(Li Yan)氏によると、OPEC減産を延長する積極的な動きがあり、次の価格調整では石油製品の価格が多少上がるか、もしくは見送られる可能性が高いとしている。(c)CNS/JCM/AFPBB News