ライオンにかまれ「手を切断する可能性があった」、ラグビーウェールズ代表
このニュースをシェア
【10月17日 AFP】ラグビーウェールズ代表のフッカー、スコット・ボールドウィン(Scott Baldwin)は16日、南アフリカでライオンにかまれるというあり得ない事故を経験した際、左手を切断しなければならない可能性があったことを明らかにした。
チームの試合で南アフリカへ遠征した際にライオンにかまれて負傷し、所属するウェールズリーグのオスプリーズ(Ospreys)を率いるスティーブ・タンディ(Steve Tandy)ヘッドコーチ(HC)から「ばか」というレッテルを貼られたボールドウィンは、治療の際に医師から手が感染症にかかっていて切断する可能性があると告げられたと述べた。
28歳のボールドウィンは、英BBCに対して「感染症という大問題に直面した。事故の翌日から傷が広がり、外科医からは手を失うことになるかもしれないと告げられた。傷口が腕のほかの部分にも広がっていったんだ。だけど、腱や靱帯(じんたい)を損傷していなかったのは本当に幸運だった」と語った。
「(無事に治ったことは)くじに当たるようなもので、ライオンにかまれたことを考えれば、これは最高の結果だったと言われたよ」
事故の動画が投稿されてソーシャルメディアで大騒ぎになったボールドウィンは、ウェールズに戻ってくる前に2度の手術を受けたという。
「事故当日は、チームドクターが消毒と縫合を行ったけど、感染していたのでその翌日に病院へ行った。(先月)28日に最初の手術を受け、29日に2度目のメスを入れた。そして点滴を受けることと病院に直行することを条件に、30日には帰宅の許可をもらった」
「英スウォンジー(Swansea)の病院に搬送され、形成外科医に再度消毒してもらった。感染を防ぐためにためにあらゆる処置が施されていて、皮膚の状態も良かったので、皮膚移植の必要もなくなり本当に幸運だった」
2009年からオスプリーズに所属し、ウェールズ代表として合計34キャップを記録しているボールドウィンは、ヨーロピアンラグビーチャンピオンズカップ(2017-18 European Rugby Champions Cup)のサラセンズ(Saracens)戦に向けて、今週末にもプレーに復帰する意向を明らかにした。
「抜糸もしたし、今週中にも練習に戻りたいと思っている。すべて順調にいけば、今週末に復帰できることを望んでいるけれど、それはあくまでも自分の考えだ。コーチや医療チームの方針は分からないが、自分としてはそのつもりだ。コーチからは、もう過ぎたことにするべきだと言われたよ。そういうことにして、今は前に進むしかない」(c)AFP