「娘殺害され妻が暴行された」救出男性の主張をタリバンが否定
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【10月16日 AFP】アフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)系組織に拘束され5年ぶりに救出されたカナダ人男性が、監禁中に娘を殺害され、妻が性的暴行を受けたと明らかにしたことについて、タリバンは15日、男性の主張を否定する声明を発表した。男性の妻は「自然流産」だったとしている。
ジョシュア・ボイル(Joshua Boyle)さんと米国人の妻のケイトラン・コールマン(Caitlan Coleman)さんは、2012年にアフガニスタンを旅行中に拉致され、パキスタンのタリバン系組織ハッカニ・ネットワーク(Haqqani Network)に拘束された。
夫婦と拘束中に生まれた3人の子どもは11日、米国の情報に基づいたパキスタン軍の作戦によって救出された。カナダ・トロント(Toronto)に到着したボイルさんは13日、拘束中に娘1人が殺害され、妻が性的暴行を受けたと明らかにしていた。
しかしタリバンは声明でこれを否定。ザビフラ・ムジャヒド(Zabihullah Mujahid)報道官は、拘束中に夫婦が引き離されることはなかったとし、その理由は「いかなる疑念も招くことは避けたかった」からだと述べた。
ただ、夫婦の娘1人が死亡したことは認め、コールマンさんが病気になり、遠隔地で医師もいなかったことなどから「自然流産」したと説明した。その上で「ボイル氏らは敵の手中にあるため、報道されている同氏の言い分は事実とは異なる」と主張している。(c)AFP