【10月15日 AFP】南仏コートダジュール(French Riviera、フレンチリビエラ)の富裕層が多く住むモナコ公国で、モナコ大聖堂の名でも知られる聖ニコラス大聖堂(Saint Nicholas Cathedral)の管理人の男が募金箱から現金をくすねていたことが発覚して逮捕される事件があった。

 きっかけは、昨年初めに新たに着任した司祭が、募金箱に寄せられた現金の総額がそれまでより減っていることに気付いたことだった。司祭は大聖堂の管理人が横領しているのではないかと疑い、警察に通報。警察が募金箱を開けようとすると赤い染料が噴射されるよう箱に細工したところ、手が赤く染まった管理人を発見し、管理人が募金を着服していた事実を認めたため、現行犯逮捕となった。

 管理人はモナコに隣接する仏カップダイユ(Cap d'Ail)在住のフランス人。募金箱の現金を取り出す任務を解かれる前に合鍵をつくっていたという。盗んだ募金の総額は約3000ユーロ(約40万円)とみられる。

 公判はモナコの裁判所で先週行われ、盗んだ金は息子の結婚資金に充てたと述べた管理人に対し、裁判所は禁錮5月の執行猶予付き判決と罰金1000ユーロ(約13万円)を言い渡した。

 捜査中に分かった情報によると、聖ニコラス大聖堂の募金総額は2016年が13万6000ユーロ(約1800万円)、15年は14万5000ユーロ(約1900万円)だった。(c)AFP