アニメキャラクターに恋したペンギン、グレープ君逝く 世界で人気集める
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【10月15日 AFP】パネルに描かれたアニメのキャラクターに恋したとして有名になったオスのフンボルトペンギン、グレープ(Grape)君が死んだ。ペンギンとしては高齢の21歳だった。
飼育していた埼玉県の東武動物公園(Tobu Zoo)の関係者によると、体調不良のため静養していたグレープ君は、キャラクターのパネルのそばで息を引き取った。人間でいえば約80歳に相当する年齢だった。
グレープ君は今年、人気アニメ「けものフレンズ(Kemono Friends)」に登場するフンボルトペンギンを擬人化したキャラクター「フルル(Hululu)」のパネルが設置されると、そのそばから離れなくなった。以前愛し合っていたメスのペンギン「ミドリ(Midori)」に捨てられ、傷ついていたグレープ君は、フルルに癒やしを見いだし、何時間もパネルを見つめていた。恋するペンギンとしてインターネット上で話題になり、世界で多くのファンを集めた。
グレープ君の死が13日に伝えられると、東武動物公園のペンギン舎には来園者が次々と訪れ、その多くが花を手向けた。関係者は14日、献花台を設置して対応した。
ペンギン担当飼育員の根本恵里(Eri Nemoto)さんは国内メディアに対し、「グレープ君にはミドリちゃんというお嫁さんがいたんですけども、振られちゃいまして…ミドリちゃんには他に新しいダンナさんができました」と語った。根本さんによると、飼育員らは体調を崩したグレープ君が安心するよう、そばにフルルのパネルを移動させたという。
グレープ君の死を悼む声はソーシャルメディアにもあふれ、「#グレープ君」のハッシュタグがトレンド入りした。フルルを思い焦がれるように見つめるグレープ君の手描きのイラストも投稿された。(c)AFP