ハリウッド重鎮の性的暴行疑惑、米政界に波及 民主党に非難の声
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【10月12日 AFP】米ハリウッド(Hollywood)の大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)氏に浮上した性的暴行疑惑は、米政界にも波及し、民主党のバラク・オバマ(Barack Obama)前大統領やヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)元国務長官に対し、友人で献金者でもあったワインスタイン氏を非難するのが遅すぎたとの批判が向けられている。
ハリウッドを揺るがし民主党を震撼させているこのスキャンダルでは、ワインスタイン氏が一連のセクハラに加え、イタリア人女優を含む女性少なくとも3人に性的暴行をはたらいた疑惑が新たに浮上した。米メディアによると、ワインスタイン氏は広報担当者を通じて出した声明で、全ての疑惑を否定している。
芸能情報サイト「TMZ」は、ワインスタイン氏がリハビリ施設に入るため欧州に向かう予定だと報道。広報担当者は11日、この報道について「ノーコメント」と述べるにとどまった。
同氏と2人の子どもをもうけた妻で英ファッションデザイナーのジョージナ・チャップマン(Georgina Chapman)さんは、米芸能誌ピープル(People)に対し、同氏の元を去る意向を表明した。
ワインスタイン氏のセクハラ被害者には今や、女優のグウィネス・パルトロー(Gwyneth Paltrow)さん、アンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)さん、ロザンナ・アークエット(Rosanna Arquette)さん、フランス女優のジュディット・ゴドレーシュ(Judith Godreche)さんも含まれると報じられている。
オバマ前大統領と、昨年の大統領選で落選したクリントン氏はいずれも、10日になってようやく、友人であり支持者であるワインスタイン氏に対する強い嫌悪を表明した。
クリントン氏は疑惑の発覚に「ショックを受けがくぜんとした」と表明。オバマ前大統領とミシェル(Michelle Obama)夫人は声明で、「嫌悪感を抱いている」として、「女性をそのような形で卑しめおとしめる男性は、富や地位の有無にかかわらず、非難され責任を追及されなければならない」と述べた。