米映画界の重鎮、女優らに性的暴行か 3人が被害訴え
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【10月11日 AFP】(更新)米映画界の大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)氏(65)が若手女優らに長年セクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)を繰り返していたとされる問題で、イタリアの女優アーシア・アルジェント(Asia Argento)さん(42)ら女性3人がワインスタイン氏から性的暴行を受けたと訴えていることが、米誌ニューヨーカー(New Yorker)が10日に掲載した衝撃の暴露記事で明らかになった。
同誌によると3女性は、求めてもいないオーラルセックスを受けたり、ワインスタイン氏に対するオーラルセックスや性行為を強要されたりしたと訴えている。米メディアによると、ワインスタイン氏は広報担当者を通じて出した声明で、全ての疑惑を否定した。
一連の疑惑をめぐり、自身が立ち上げた映画会社ワインスタイン・カンパニー(The Weinstein Company)から解雇されたワインスタイン氏だが、これまでに浮上していた疑惑はハラスメントにとどまっており、今回の3女性の告白はアカデミー賞(Academy Awards)作品を多数世に送り出してきた同氏にとってさらに大きな打撃となる。
ニューヨーカー誌のローナン・ファロー(Ronan Farrow)記者は10か月間にわたり、ワインスタイン氏からハラスメントや暴行を受けたとする女性13人を取材してきた。
ホラー映画を手掛けるダリオ・アルジェント(Dario Argento)監督を父に持つアルジェントさんは、20年前にワインスタイン氏からオーラルセックスを受けることを強要されたと話している。
アルジェントさんは同誌に対し、ワインスタイン氏に「つぶされる」という恐怖心から、今まで沈黙を貫いてきたと説明。「過去に同氏につぶされた人々を大勢知っている」と明かした。また、行為が早く終わるように楽しんでいるふりをせざるを得なかったと語り、「悪夢だった」と回想している。
女優のルシア・エバンス(Lucia Evans)さんは、2004年にワインスタイン氏に会った際に、同氏からオーラルセックスを要求されたと告白。さらに別の匿名女性は、同氏にミーティングと称してホテルの一室に連れられ、「性行為を迫られた」と明かしている。
『英国王のスピーチ(The King's Speech)』や『アーティスト(The Artist)』などのヒット作品を手掛けてきたワインスタイン氏をめぐるスキャンダルの発端は、同氏が映画業界での活躍を願う若手女優らにセクハラを繰り返してきたとする米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)の暴露記事だった。記事掲載から3日後の8日夜、同氏は自身の映画会社から解雇された。
また、ニューヨーク・タイムズ紙や多くの芸能情報メディアが10日に報じたところによると、ハラスメント被害者の中には、英作家ジェーン・オースティン(Jane Austen)原作の映画『エマ(Emma)』の主演に同氏が抜てきした当時22歳のグウィネス・パルトロー(Gwyneth Paltrow)さんも含まれていた。
さらに同紙によると、ハリウッドのトップ女優アンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)さんや、『パルプ・フィクション(Pulp Fiction)』への出演で知られるロザンナ・アークエット(Rosanna Arquette)さん、フランス女優のジュディット・ゴドレーシュ(Judith Godreche)さんも、同氏に迫られた経験があると認めているという。(c)AFP