【10月10日 AFP】(更新)タイ軍事政権のプラユット・チャンオーチャー(Prayut Chan-O-Cha)首相は10日、2018年11月に総選挙を実施すると発表した。

 プラユット首相は首都バンコク(Bangkok)の政府庁舎前で記者団に対し「2018年11月に総選挙が行われる」と述べた。

 2014年のクーデターで軍部が政権を掌握して以来、4年以上を経て総選挙が実施されることになる。

 プラユット首相はクーデター直後、18か月以内の民政移管を約束したが、その期日は何度も延期されてきた。また体制に批判的な人々の間では、総選挙後も限定的な民主主義にとどまるとの声が上がっている。

 軍部は権力掌握後、選挙で選ばれた政治家の権力を抑制する新憲法案を起草。さらに上院の全議員は公選を経ない任命制とし、軍指導者に議席が割り当てられるよう要求していた。

 タイでは1932年に絶対王政が終幕を迎えて以降、幾度となくクーデターが発生。来年の総選挙によっても先のクーデター以前のような民主主義体制が全面的に復活することはないとみられている。(c)AFP