スズキ子会社工場で見つかったヒョウ、36時間後に捕獲 インド
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【10月7日 AFP】インド・ハリヤナ(Haryana)州マネサール(Manesar)にあるスズキ(Suzuki Motor)子会社の自動車工場で5日の早朝に見つかっていたヒョウは、警察官や野生保護官ら200人を動員した大がかりな捕獲作戦の末、発見から36時間後の6日、捕獲された。
5日早朝、スズキの子会社でインドの自動車最大手であるマルチ・スズキ(Maruti Suzuki)の工場の警備員が監視カメラの映像にヒョウが映っていることに気付いた。従業員が工場の外に避難した後、警察が捕獲作戦を開始。生きたヤギや生肉でおびき出そうとしたが、ヒョウはどこかに隠れてなかなか姿を現さなかった。
地元警察幹部のアショク・バクシ(Ashok Bakshi)氏がAFPに語ったところによると、ヒョウは最初に監視カメラで撮影された場所に再び姿を現し、6日の午後遅くに鎮静剤を撃ち込まれて捕獲された。既にヒョウは工場外に運ばれており、健康状態をチェックした上で野生に返すという。捕獲作戦での負傷者はなく、工場には安全宣言が出された。
インドには推定1万2000~1万4000頭のヒョウが生息しており、村に迷い込んだヒョウが殺される例も多い。当局者によれば、平均すると1日当たり1頭のヒョウが殺されているという。
今年1月にはニューデリー近郊のグルガオン(Gurgaon)で8人を襲って負傷させたヒョウが地元の人々に殴り殺された。インドでは近年、森林の縮小や都市の拡大などによって生息地を追われた野生動物と人間が鉢合わせし、動物や人が死ぬ例が増えている。
インド環境省が8月に発表した統計によると、2014年4月~17年5月の間に1144人が野生動物に殺されおり、毎日1人以上が野生の動物に殺されている計算になる。(c)AFP