米国のがん、4割が過体重と肥満に関連 CDC報告書
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【10月4日 AFP】2005~2014年に確認された米国のがん患者のうち63万人以上が、過体重および肥満と関連のあるがんを患っていたことが、米疾病対策センター(CDC)が3日に発表した報告書で明らかになった。これは対象期間の全がん患者の約40%に当たる。この調査結果を受け、CDCは予防の重視を改めて訴えている。
CDCのブレンダ・フィッツジェラルド(Brenda Fitzgerald)長官は報告書の発表に併せて声明を発表し、成人の71%が過体重または肥満であることが今回の調査で浮き彫りになったことは「懸念事項」だと指摘した。
また「米国成人の大半が推奨体重を上回っており、過体重または肥満の人は多くのがんで発症リスクが高くなる」「健康的な体重に到達し、それを維持することで、誰もががん予防の一翼を担うことができる」と説明した。
過体重では、13種類のがんの発症リスクが高くなることが示されている。リスクの上昇がみられるがんは、食道がん、甲状腺がん、更年期以降の乳がん、胆のうがん、胃がん、肝臓がん、膵臓(すいぞう)がん、腎臓がん、卵巣がん、子宮がん、大腸がん、直腸がん、多発性骨髄腫だ。
1990年代以降、がん新規患者の全体的な割合は減少傾向にあるのに対し、過体重と肥満に関連性のあるがんの割合は増加している。
体重に関連するがんの中で大腸がんだけが2005~2014年の10年間に23%減少したが、これは主にスクリーニング検査によるものだと、報告書は指摘している。体重と関連性のある、その他すべてのがんでは、同期間に7%増加していた。
これらの過体重および肥満関連のがん患者63万人の約3分の2は、50~74歳で発症していた。また過体重の影響は特に女性において顕著で、男女別のがんの全診断数における割合は女性が55%だったのに対し、男性は24%だった。
CDCの最新データによると、米国民の32.8%が過体重で、37.9%が肥満だという。
体格指数(BMI、身長と体重から算出される肥満度を測るための指標)による定義では、BMIが25~29.9で過体重、30以上で肥満とされている。(c)AFP