【10月3日 AFP】スペイン北東部カタルーニャ(Catalonia)自治州で実施された独立の是非を問う住民投票をめぐり、警察が実力行使に踏み切ったことに抗議するため、同州全域で3日、ゼネストが開始された。

 独立を支持する労働組合、学校、文化団体などが、住民投票への警察の対応に「強硬に非難」するためゼネストを要求。

 各地では道路が封鎖され、公共交通機関は故意の徐行運転で運行本数を減らした。学校は閉鎖され、一部の企業が営業を取りやめた他、サッカースペイン1部リーグFCバルセロナ(FC Barcelona)もトレーニングを実施しなかった。

 州都バルセロナ(Barcelona)の港では業務量が最小限にまで減らされた一方、州全土の一般道および高速道路では抗議者らが路上に繰り出して、交通の妨害を行った。同市とフランスを結ぶ高速道路「AP7」では、若者2人が路上で折り畳み式の机を広げてチェスを指したという。

 またバルセロナ市内では、地下鉄の運行本数が最低限に抑えられたものの、運賃を無料にして運行している。一方で同市を象徴する観光名所であるサグラダ・ファミリア(Sagrada Familia)教会は閉鎖された。

 州政府は投票の結果について独立賛成票が90%に上ったと発表した一方、中央政府は国内総生産(GDP)の2割を占めるカタルーニャ自治州の独立阻止を明言しており、住民投票を「茶番」だと一蹴している。(c)AFP/Marianne Barriaux and Laurence Boutreux