セレーナ、復帰後は「絶対的強さ欠く」可能性 エバート氏が見解
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【10月19日 AFP】女子テニスの元名選手として知られるクリス・エバート(Chris Evert)氏が、四大大会(グランドスラム)通算23勝を誇るセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)は出産休暇を終えて復帰を果たしても、持ち前の絶対的な強さに欠ける可能性があると指摘した。
今年9月に第一子となる女児を出産したセレーナは、産後わずか4か月半でツアーに戻り、来年1月の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2018)で連覇を目指すことを公言している。
しかしエバート氏は、36歳のセレーナが戦列を離れている間に女子ツアーのレベルは上がっているという見解を示し、復帰してもこれまで以上に厳しい争いに直面することになるだろうと警告した。
今月シンガポールで開催されるWTAツアー選手権(BNP Paribas WTA Finals Singapore 2017)でアンバサダーを務めるエバート氏は、その会見の席で「この1年で女子のレベルが向上していると思います。絶対的な強さを誇るセレーナが消え、ほかの選手全員が世界ランキング1位を狙える手応えやチャンスを得たからです」と語った。
「こうした大混戦のなか、選手たち全員が目標に向かってしのぎを削りながら、身体的にも精神的にも成長しています。その結果、たくさんの勝者が誕生しているのです。ですから、セレーナが復帰してくるころにはレベルがさらに上がっているはずです」
セレーナにとって最後の試合となっている姉ヴィーナス(Venus Williams、米国)との今年1月の全豪オープン決勝以降、グランドスラムではエレナ・オスタペンコ(Jelena Ostapenko、ラトビア)が全仏オープンテニス(French Open 2017)でまさかの優勝を果たし、ガルビネ・ムグルサ(Garbine Muguruza、スペイン)がウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2017)を制覇。そして全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2017)ではスローン・スティーブンズ(Sloane Stephens、米国)が栄冠に輝き、故障から見事な復活を果たしている。
今季はムグルサのほかに、アンゲリク・ケルバー(Angelique Kerber、ドイツ)とカロリーナ・プリスコバ(Karolina Pliskova、チェコ)、そしてシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)が世界トップに上り詰めており、元世界1位のマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)も薬物違反による出場禁止処分が明けて15か月ぶりに復帰を果たしている。