カメルーン英語圏が「独立宣言」 治安部隊との衝突で7人死亡
このニュースをシェア
【10月2日 AFP】アフリカ中部カメルーンで1日、かつて英国の統治下にあった英語系地域の分離独立を目指すグループが象徴的な「独立宣言」を行い、デモ隊と治安部隊との衝突でこれまでに少なくとも7人が死亡した。
カメルーンはフランス語と英語が公用語で、1日は旧フランス領と旧英国領が統一した記念日に当たる。国内では少数派の英語系住民らは昨年11月以降、仏語系住民らとの間に待遇の違いや差別があるとして抗議を続けていた。
こうした中、英語系地域の独立派が1日、「アンバゾニア(Ambazonia)」の国名で独立を宣言。政府は先週末から南西(Southwest)州の州都ブエア(Buea)や北西(Northwest)州の州都バメンダ(Bamenda)など、英語系地域に治安部隊を展開していた。
英語圏の中心都市の一つバメンダでは、医療関係筋によると1日にデモ隊と警察との衝突で数人が病院に搬送されたという。AFPの取材に応じた地元当局者は、「少なくとも1人が実弾で負傷した」と述べ、現地の状況について「非常に緊迫している」と語った。
北西州では、バメンダから40キロ離れたンドップ(Ndop)でも2人が「撃たれて死亡した」との情報がある。このほか、クンボ(Kumbo)ではデモの最中に1人が死亡したほか、刑務所から脱走を試みた受刑者3人が射殺されたという。
また、当初から抗議運動の活発な都市として知られ、治安部隊と地元住民との衝突が頻発していた南西州クンバ(Kumba)でも先月30日、若者1人が治安部隊に射殺された。(c)AFP/Reinnier KAZE with Amaury HAUCHARD in Libreville