【10月2日 CNS】2017年の国連総会(UN General Assembly)で開催されたイベント「Climate Week NYC」で、国際NGOの「ザ・クライメイト・グループ」(The Climate GroupTCG)が「EV100(Electric Vehicles)」を提唱し、電気自動車と充電施設の導入を推し進める動きに、百度(Baidu)やユニリーバ(Unilever)、ヒューレット・パッカード(Hewlett-PackardHP)など9社が参入した。

 百度は、2030年までに自社の通勤用送迎バスをすべて電気自動車にし、駐車場には私用車で通勤する社員のために充電スポットを設置すると宣言した。

 同社は2015年から自社の通勤用送迎バスを純電動自動車に切り替え始めており、送迎バス93両の2016年の累計走行距離は100万キロメートル以上となり、741トン分の排ガスを減少させることができた。北京(Beijing)オフィスの通勤用送迎バスは出勤・退勤の際に30分おきに出ており、毎日6000人以上の社員が利用している。翌16年からは北京のほか、深セン(Shenzhen)、米シリコンバレー(Silicon Valley)などのオフィスで社員用の充電スポットを設置している。

 グローバル・イノベーション企業として、百度は電動自動車の推進だけでなく、技術イノベーションを利用して、温室効果ガス削減の理念を実践し、社会貢献を進めている。

 山西省(Shanxi)陽泉市(Yangquan)にある同社のクラウドコンピューティングセンターは、無停電電源装置(UPS)などの環境に優しい電力供給システムを取り入れている。年平均PUE(データセンター全体の消費電力/データセンター内のIT機器の消費電力)は1.12に抑えられ、業界平均値1.7を優に超え、国内1位となった。

 北京に2016年に完成した同社の亦庄(Yizhuang)検索データセンター(1期)はPUEを1.25以下に設定された。全国平均PUE2.0として計算すると、年間で6300万kWh以上の消費電力量を節約でき、間接的にCO2の排気量5万7800トン以上の減少が実現する。4期が完成すれば、毎年2億5000万kWh以上の消費電力量の節約、減少するCO2排気量は23万1000トン以上と予想される。

 今回百度がEV100プロジェクトに参入したことについて、TCG中国弁公室の惠宇明(Hui Yuming)主任は、「EV100は、世界で最も影響力の高い企業が召集された。百度の影響力をきっかけに、さらに多くの中国企業がEV100に参入することを期待している」と話した。(c)CNS/JCM/AFPBB News