ハリケーン直撃のプエルトリコに人道危機の恐れ、知事が迅速な支援訴え
このニュースをシェア
【9月26日 AFP】ハリケーン「マリア(Maria)」の直撃を受けた米自治領プエルトリコ(Puerto Rico)のリカルド・ロセジョ(Ricardo Rossello)知事は25日、米政府が「迅速な対応」を取って支援しなければ、「人道危機」の懸念が高まると警鐘を鳴らした。
被災地では多くの住民ががれきの撤去作業に当たる一方、一部の商店や飲食店は発電機を使って営業を再開している。しかし、米政府からの救援物資は届き始めたばかりで、スーパーマーケットやガソリンスタンドには水や燃料を求める住民の長い列が今も続いている。
中心都市サンフアン(San Juan)で記者会見を行ったロセジョ知事は、「われわれは米国内での人道危機の発生を防ぐ必要がある。プエルトリコは米国の一部であり、迅速な対応を取る必要がある」と述べ、同島からの住民の「大量脱出」も起こり得ると警告した。
ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領はツイッター(Twitter)で、「テキサス(Texas)とフロリダ(Florida)はうまくいっているが、以前からインフラが壊滅的な状況で多額の借金に苦しんでいたプエルトリコは深刻な危機にある」との認識を示した。
今月に入りハリケーン「マリア」と「イルマ(Irma)」が相次いで襲来したプエルトリコでは計13人が死亡。特にマリアの直撃で島内の通信網がほぼ完全に破壊された。(c)AFP